外資系転職は未経験でもOK|皆が知らないその実態

外資系 転職 未経験
外資の真一

お疲れ様です、外資転職経験6回の浜真一です。

外資系転職に必要な経験は何でしょう?

  • 業界経験 ?
  • 海外勤務経験 ?
  • 留学経験 ?

上記は全部不要。外資系転職で上記は未経験でもOK。海外経験や業界経験がなくても外資系に転職できるんです。

外資の真一

私が初めて外資系に転職したときは、海外旅行はもちろん、外国人と話した経験もありませんでした

外資系と言っても、業務内容は日系企業と基本的に同じです。

日本で日本人のお客様を相手にするので、スキルと日本でのビジネスマナーが最重要。その次に、語学力や海外文化への理解力がプラスアルファで求められます。

世の中には英語力不問・業界未経験可の転職案件は数多くあり、外資系転職は意外と身近だと感じるでしょう。

この記事では、外資系転職の敷居の低さや、未経験者でもできる外資転職の実態を解説します。

外資の真一

私は英会話未経験から外資系へ転職。6回の外資系転職は、毎回製品や職種など未経験なので、良いアドバイスができるはずです。

この記事を最後まで読んでいただければ、未経験でも外資転職が可能だとわかります。外資系を選択肢に入れて、世界を広げて下さい

目次

外資系は未経験でも転職できる?

未経験でも外資系への転職は可能です。

転職を検討している方には、何らかの業務経験があるはず。その経験を次の業務に生かせるイメージが想像出来れば転職は可能なのです。

具体的な例を二つ見てみます。

未経験から、外資系メーカーのプロジェクトマネージャー

設計などのエンジニアからプロジェクトマネージャーへの転職。外資系転職で良く見かける案件で給与UP率も高めですが、製品や業界はもちろん、プロマネの経験がなくても転職できます。

プロジェクトマネージャーに求められる経験

  • プロジェクトマネージャー経験
  • 業界経験
  • 製品経験
  • チームスケジュール管理経験
  • コスト管理経験
  • 品質管理経験
  • 予算管理経験
  • 等々

これら全てを経験している人は少ないので、一部の経験だけで採用されます

会社によってプロジェクトマネージャーの定義が異なり、予算管理経験を重視していたり、品質管理経験を重視していたり様々。

関連製品を扱った経験があるだけで、応募可能な場合も多々あります。

外資の真一

私もデザイナー(設計)から転職でアプリケーションエンジニアに転向。数年後プロジェクトマネージャーへ異動しました。

どの経験が重視されているかは転職エージェントに確認、最終的には面接で企業側に直接質問し、自分に合う案件かどうかをチェックします。

未経験者でも、プロジェクトマネージャー案件にチャレンジできる

国内メーカーの技術リーダーから、外資系営業職

国内メーカーで技術グループリーダーの経験があるDさんは、営業未経験ですがリーダーシップ能力をアピールして外資系企業の営業職への転職に成功しました。

営業未経験であるものの、これまでのマネジメント経験から培ったチームビルディングやコミュニケーションスキルを武器に、外資系企業での営業チームでリーダーとしての地位を築きます。

Dさんは、面接で問題解決能力を具体的な実績を交えてアピール。また、異業種や異文化との協力を通じて得た柔軟性や適応力もアピールポイントとしました。

入社後、積極的に営業ノウハウを習得し、チームメンバーと協力して成果を上げる姿勢が評価され、早期にプロジェクトリーダーへ昇格。

その後も、部下へのサポートやチームのモチベーション向上に努めることで、会社の業績向上に大きく貢献しました。

営業職は上手なしゃべりが必須というわけではなく、ストレートに自社の強みをアピールできる営業が評価されることもあるです。

製品知識や経験が豊富であれば、営業スキルがなくても営業職へ転職できる可能性は大きいといえるでしょう。

未経験から外資系に転職するために必要な条件

外資系へ未経験で転職するためには、未経験分野以外の何かで、自分をアピールする必要があります。

  • たとえば
    • 英語が苦手なら、職務経験やスキル
    • 職務経験やスキルがないなら、英語や性格

ここでは3つの基本ポイントを確認します

最低限の英語スキルを身につける

英語スキルがあれば、あるだけ外資系転職には有利です。とは言え、入社時は最低限の英語力で十分な案件も多く存在します。外資系転職では「英語を勉強する意欲がある」ことが最低条件です。

「最低限の英語力」には主に2段階あります。

  • 英語を勉強する意欲がある
  • 相手の要望に応えて、自分の要求を伝える

英語を勉強する意欲がある

経験や技術を重視した採用の場合に多いのがこの表現。とにかく専門性がある人を必要としていて、「英語は必要ないですよ、とにかく技術だけ下さい」と企業が言っている場合です。

このレベルの人は英語を学ぶ意欲がありますが、まだ基本的な単語やフレーズしか使えません。簡単な挨拶や自己紹介ができる程度で、日常会話やビジネスでのコミュニケーションは難しい状況です。

英語でのコミュニケーションが難しいレベルでも、外資系は採用してくれるんです。盲点ですね。

相手の要望に応えて、自分の要求を伝える。

片言英語で良いので、意思の疎通ができる人を求めています。技術者などの募集要項に多いレベル。

このレベルでは、基本的な文法や単語を理解し、簡単な会話ができます。しかし、文法や発音が不完全で、相手に伝えたい意味を理解してもらうのに苦労することがあります。

また、専門用語やビジネス用語には不慣れであるため、ビジネス状況での円滑なコミュニケーションが難しい場合もあり。

エンジニアの外資系転職では、流暢にしゃべれなくても単語を並べたブロークンイングリッシュで十分。日本語での業務遂行能力が高ければ、条件を満たしていなくても採用される場合が多いケース。入社してから英会話力をつけていきましょう。

外資系の基本的な概要を理解する

外資系で働こうと思っている方は、外資系の特徴を理解しておく必要があります。外資系企業は、日系企業と違った社風があるので、入社してから後悔し、不満に思って文句を言わないためです。

例えば、自分の意見をハッキリと言う人は、日系企業では煙たがられますが、外資系企業ではハッキリと意思表示しない社員は評価されません。

その他に、外資系企業では以下のような特徴があります。

人間関係はドライ

外資系では、飲みにケーションより自身のプライベート時間を大切にします。会社の人間関係に依存せず、淡々と仕事に取り組む必要があります。

同僚が数週間で辞めることがある

仲良しの同僚が、突然数週間で辞めることがあります。外資系では、日系に比べて短い期間での転職が当たり前なので、頻繁に人が入れ替わります。同僚の退社は当然、栄転なんだとポジティブに受け止める必要があります。

自己管理能力が求められる

コアタイム無しのフルフレックス制度などで、時間管理は任されている場合が多いですが、海外とのやりとりで、朝早くや夜遅くに会議をする場合もあります。サボる時はサボって、やる時はやる、メリハリを付けられないと辛くなります。日本企業のように人事、総務や上司が見張っていて、干渉してくることも少ない。個人に任されています。

自己主張が必要

仕事で困っている事は、ハッキリと周りに伝える必要があります。誰かが気づくだろう、と言うことは外資系ではありません。各個々人が積極的に行動し、困り事は自分で解決方法を探す必要があります

キャリアの方向性は自分で決める

やりたいことは自分で決める必要があります。外資系では海外転勤などのチャンスがありますが、そこに至るまでのキャリアパスや、トレーニングは自分で計画し、マネージャーから承認をもらって自分で開拓していきます。会社から与えられるキャリアパスに期待せず、自分で手を挙げる必要があるんです。

指示待ちではなく、自分で判断して行動できる人が外資系向け。

これらの違いを理解・納得したうえで、外資系転職に挑戦してください。

何かしらの専門スキルを持っている

専門的なスキルを持っていると、外資系への転職が有利になります。外資系は必要な職務内容にたいして、そのスキルや経験をもった人をピンポイントで採用しているからです。

専門的なスキルとはかならずしも資格を指すわけではなく、経験値で代用可能。例えば、エンドユーザーからのクレーム対応も、数年経験していれば専門スキルと捉えられる案件があります。

誰にでも専門スキルと言える経験は必ずあるはず。自分の経歴を整理すれば、未経験でも魅力的な外資系の転職案件が見つかるでしょう。

女性でも未経験から外資系に転職できる?

未経験の女性でも関係なく、正社員として外資系へ転職できます。

外資系の採用過程で、男女差から不採用になることはない、と言って良いでしょう。外資系では、日系企業と違って男女平等に採用され、多くの女性がマネージャーやスペシャリストに登用され活躍中。

欧米に拠点がある外資系の本国・本社では、男女の就業格差が少ないので、日本での低い女性就業率や管理職比率を上げようとしています。

日系企業と比べて、外資系企業は今いる社員に忖度して、年齢や性別で合否を決めるようなことがないからです。女性は外資系に入りやすいと言っても過言ではありません。

日系企業では男女ともに30代後半から、転職案件が減り始めますが、外資系ではそれもありません。むしろ、経験豊かな人材として市場価値が出ており、重宝されます。

外資系では、産休や育児休暇も取りやすいです。そもそも人の出入りが多い外資系で働く人々は、仕事の引継ぎに慣れていますが、産休の場合は予め周知できるわけですし、周りも全く気にしません。

スタッフレベルでもPCや携帯電話が支給されるポジションも多数あり

リモートワークを自由に使えたり、フルフレックスや在宅勤務、有給休暇を自己裁量で遠慮なく使えたりするので、趣味や子育てとの両立も容易です。

週休2日や、年間休日120日以上も当たり前。事務所は新しいビルの場合が多く、オフィスやトイレが綺麗めなのもうれしいですね。

この辺を売りにして、女性獲得を強化している会社もあります。現在派遣や契約社員として働いていて、周りに気を使うので休みにくかったり、フレックスを利用しづらかったりで不満な方も、ぜひ外資系転職を検討してください。

女性の外資系転職は歓迎されているし、メリットも多い。未経験転職が可能かどうかは男女に差がありません

表面上男女の区別がないお仕事でも、実は女性向けの案件も存在します。女性が上司で、女性を好んで採用する場合などです。

未経験から外資系に転職する際の人気な業界は?

未経験から狙える外資系転職で、人気の業界には大きく分けて二種類あります。

  • 英語よりもスキルや経験が重視される職種・業界
  • お客様対応が中心で英語不要な職種・業界

スキルがあれば英語力は問われない、又は入社後に勉強すればOKと言われる外資転職案件が人気。日本人顧客対応がメインの場合も、英語力が不要となります。

以下では、未経験でも外資系転職が可能な、人気のある業界を見ていきます。

製造業界:オワコンではない

製造業やメーカーなど、エンジニアの外資系転職は英語力が低めでも給与アップが狙えるので人気。

現在、手取り25万円〜30万円が限界と思っている方も、外資なら製造業でも40万円以上が狙えます。

エンジニアに求められるのはスキルが優先。英語力は「勉強意欲があれば可」と記載された案件が多く、真剣に勉強すれば徐々に仕事で使える英語力がついてきます。

外国人エンジニアと英語でやり取りする際も、最初は単語を並べた片言英語で十分。意識して勉強すれば、3~12ヵ月である程度のやりとりができるようになり、数年働けば、仕事に必要な英会話力は身に付いてきます。

外資系製造業では、エンジニアとして現場を経験した後に、プロジェクト管理者を狙うキャリアパスが人気。

プロジェクトエンジニアや、アプリケーションエンジニア、テストエンジニア、などを経験し、最終的にプロジェクトマネージャーへ異動や転職すると、順調に年収が増えていきます。

外資系のエンジニア案件は、在宅勤務やフルフレックスの比率も高く、通勤が楽になるのでワークライフバランス重視の方にもおすすめ。外資系では長時間働いている人が評価されるわけではないですし、自分の仕事が終了すれば、同僚や上司に気を使うことなく自由にプライベートを楽しむことができます。

日本の製造業はオワコンとささやかれたりしますが、日系でも元気な会社は多くありますし、外資系で働けばグローバルスキルが身に付くので、更に選択肢は広がります。製造業だからと業種で判断することなく、案件探しは幅広く外資系企業も加え、可能性を広げていきましょう。

金融業界:片言英語でいける

外資系の金融業界は、日系に比べて成果次第で莫大な年収を狙えるので人気ですが、知識と経験が豊富なら、英語力は最低限のコミュニケーションが出来れば大丈夫な場合も多いです。

私が英会話独学時に参考にした書籍『「銅メダル英語」をめざせ!』(amazon)の著者は、世界最大の政府系ファンドの元日本株式会社運用部長ですが、まるで英語が話せなくても、片言英語でどんどん仕事をしていったそうです。

英会話が苦手だけど、外資系転職を考えている方へ参考になる本です。「疑問文は使わなくていい(P92)」なんて言ってる人が、政府系ファンドで働ける?

興味が湧いたら是非読んでみて下さい、外資系転職の常識が覆る本です。

金融業界では流暢な英語力があれば有利なのは間違いありませんが、案件によって仕事内容も違うので、転職サービスや企業面接で念入りに確認しましょう。

保険業界:未経験で挑戦可能

保険業界も実力勝負できるので人気。保険商品は日本人が顧客で、売る商品も日本語。英語力は必要なく、営業職であれば外資系保険会社でも転職できます。

保険商品の営業は経験よりも、コミュニケーション好きな人が活躍できる仕事。未経験者でも挑戦しやすい業界となります。

私の友人で、自動車ディーラーの営業から生命保険会社の営業に転職し、活躍している例もあります。

保険業界は実力主義で新規開拓や目標ノルマもあるので、好き嫌いが分かれるところですが、やりがいを求める方にはおすすめの未経験者でも歓迎の案件と言えます。

コンサルタント業界:やりがいを求めて

コンサルタント業界も様々な経験を活かせる人気の業界。転職で年収を上げやすい職種でもあります。コンサル未経験でも、特定分野の知識や経験が豊富で、マーケティングやプレゼンテーションが嫌いでなければ転職が可能です。

プレゼンは何回も練習して、慣れてしまえば誰でも可能なスキル。過去の仕事で、法人クライアント対応や、プロジェクトマネージメントなど、顧客に説明する経験があれば、コンサル未経験でも転職が可能になります。

コンサルタント業務では、社内報告時に英語力が必要な場合もありますが、主業務は日本人顧客対応なので、スタッフレベルなら現状英会話力が無くても転職可能です。

コンサルタントはプロジェクトマネージャーと同様に、高収入を狙いやすく、やりがいもあるため人気の職種です。様々なチャンスがあるので、転職エージェント業者に相談して下さい。

外資系コンサルタント案件は、主要なエージェント各社で扱っていますが、外資系コンサルタントに強いエージェント、アクシスコンサルティングへは忘れず登録しておきましょう。
アクシスコンサルティング≫ https://axc-g.co.jp/

その他

外資系と言っても様々な業種・職種があります。英語未経験、職種未経験や業界未経験でも転職可能な例は多数。

例えば

運営側未経験

アパレル業界・物流業界などで現場経験があれば、販売戦略・人材育成など運営側案件に未経験で応募可能

外資系未経験・英語未経験

財務・経理の経験があれば、英語力は当面不問。外資メーカーの、コールセンター業務なら英語力は不問。

中国語など英語以外ができれば、英語力不問、と言う案件もあります。

<装飾メモ>現在、派遣や業務委託の方も、外資系なら経験次第で正社員として転職が可能です。

地域差

外資系は東京勤務だけ、と思っていませんか?

実は埼玉県・栃木県などの大都市周辺にも外資系の開発拠点や工場があり、英語要件も低い場合が多いです。

最近は「客先への出張が可能なら全国OK」と言う案件もあります。普段はテレワークで、北海道などからも勤務が可能なわけです。

(装飾:ピンクバック)未経験の外資系転職は、一見ハードルが高めですが、実際は関連した経験があれば転職できる場合が多々あります。金融・保険・コンサルタントはインセンティブで高収入が狙える半面、月給の下限にも注意が必要。

この辺の条件は案件ごとに違いますので、転職エージェントサービスを活用して、提案してもらうのが安心です。
関連記事≫ 外資系エグゼクティブの転職エージェント選び

未経験から外資系企業の転職に向いている人

外資系企業で働くには向き不向きがあります。日系企業と比べて、外資系ならではの風土があるからです。

ここでは、外資系転職に向いている人の特徴をみていきます。

業務効率化ができる

外資系では効率よく働く必要があります。外資系で評価されるのは早く結果を出せる人。欧米人は結論から喋りますが、仕事の評価も結果からです。途中経過は評価されにくいと考えましょう。

メールアプリのプレビュー画面に表示される範囲で、相手に用件を伝える必要がある。

例えばメールの文章。日本文化では、丁寧な挨拶から始まりますが、外資系の多忙なマネージャーはスマホアプリに表示される1~2行目しか見ません。プレビュー部分に要点が書いていない場合はスルーされ、埋もれてしまうことも良くあります。

PCを利用したweb会議も積極的に利用。グローバル企業では以前から海外とのやり取りで使っていましたが、コロナ後は在宅勤務メンバーを交えて、同じビル内でもweb会議の積極的な利用が目立ちます

外資系ではとにかく業務効率を最優先、配慮や忖度は後回しです。効率化を考えて実践できる人は、未経験でも外資系に向いていると言えます。

変化に強く柔軟に対応できる人

外資系企業で働くには、変化に強くなる必要があります。外資は、業績によって自社を保護するため柔軟に変化。

たとえコストカットのために事務所を移転したり、従業員数を減らしたりします。経営層や上司が変わり、体制や仕事のやり方が大きく変わる可能性も。

そのため、採用面接時に予定されていた部門や部署と、違う配属先になる場合もあります。様々な変化に愚痴をこぼすことなく、仕事と割り切り、柔軟に適応できる対応力が必要。

外資系には国際色豊かな人材が集まるので、異文化に対する柔軟な姿勢や多様性に対する理解も求められます。

日系企業に比べると、職場環境が頻繁に変化するので、変化に強い人になる必要があります。

自分で情報収集できる人

外資系転職では情報収集が重要です。転職活動時、とくに外資系では年収アップにこだわりすぎて、仕事内容の確認をおろそかにしがちです。職務内容をしっかりと確認する情報収集能力が重要。インターネットでの収集はもちろんですが、複数のメディアや転職サービスなどを駆使して、目的とする求人の詳細情報や新着情報を集める必要があります。

今回の転職で、結果的に情報だけをもらうことになったエージェントには、「次回御願いします」と心から感謝する姿勢も大切です。エージェントに対して自己中心的な利用をしてしまうと、次回の転職活動で相手にされなくなります。

外資系に入社してからも、情報収集能力は必須です。外資系では指定された教育や研修が少なく、受け身だと何も習得できません。自分から他部署の知らない同僚へ質問したり、社内講習へ参加したりしてスキルアップの努力も必要。外資では外国籍の同僚から「proactiveに行動して下さい」と言われることがあります。これを上司から言われた時は、励ましと忠告。何事も自発的・積極的に行動しないと、評価されないのはもちろん、仕事にならないし外資系ではやっていけません。

転職活動時も転職後も、人から与えられるのを待つのではなく、積極的に情報収集し、自らの成長に貪欲な人は外資系に向いています。

成果主義で努力できる人

外資系は成果が出た人を評価します。日系企業では、連日夜中まで残業をして、頑張った人を評価する場合もありますが、外資系では過程よりも結果を重視。長時間労働は評価対象にならず、時給狙いで生活残業をする人もいません。効率よく成果を出す努力が必要です。

成果主義は能力主義とは違います。能力主義とは、仕事をするうえで役に立つ知識やスキルを評価しますが、外資系の選考では出身大学や資格、保有する能力は特別視されません。

年齢や勤続年数で評価されることもありません。年下が自分よりも数百万円高い年収だったり、昇進して自分より上のマネジメント職になることは普通。年功序列を忘れられる、年下の上司を気にしない人が外資系には向いています。

成果主義は可視化されにくいので、すぐに評価されない可能性も。評価されない場合にも前向きにとらえ、次のチャンスを目指せるメンタルの強さも必要になります。

成果主義と聞くと、成果が出ない場合にクビになるのではないかと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。日本に設立された外資系は、日本の労働基準法が適用されるので、日系企業で働いている場合と同条件で日本の法律で守られています。

ただし、同僚と比べて明らかに低いパフォーマンスが長期間続く場合、会社に居づらくなり、自主的に退職する流れになります。外資系だからクビになる、と安易に考えるのではなく、日系で働く場合と大差ないととらえて、外資系への挑戦を怖がらないで頂きたいです。

結局、外資系は成果主義といっても、日系と極端に違うわけではなく、考え方の違いです。一旦慣れてしまえば、プライベートを重視できる理想的な働き方とも言えます。成果主義を前向きにとらえキャリアアップを目指せるなら、外資系に向いていると言えるでしょう。

プライベートと仕事を切り分けられる人

プライベートと仕事を切り分けられる人は、外資系向きです。

外資では仕事とプライベート、両方を区別するのが一般的。プライベート時間は、趣味や家族との団らんを楽しむために使います

外資系では、職場内の親ぼくを深めるための飲み会などのイベントは、必要最低限しか開催されません。リーダーが、チームビルディングや目標達成の褒美と称して、会社経費で企画することがありますが、金曜日や土日は避け、一次会であっさりと終わります。

お酒に飲まれるまで酔っぱらい、会社の愚痴を言う人はいませんし、2次会・3次会で夜中まで語る習慣も無し。業務時間外は、家族と食事をしたり、自分の趣味の時間を優先したりでプライベートを充実させるのが一般的。

欧米人は、人の好き嫌いで仕事相手を選ぶことはしません。人を選ばず、初対面からでも仕事を進められる。飲みにケーションで社内ネットワークを構築しながら徐々にうちとける、なんていうのは非効率だと考える。

相手を選ばず、仕事だけの相手と割り切って付き合うことができれば、仕事をプライベートと切り分けられるようになり、外資の職場に馴染むことができます。

残業や休日出勤もなるべく避けます。与えられた業務時間で最大限の結果が残せるように努力・工夫して、プライベート時間はプライベートのために使います。

外国人も夜遅くや土日に働いていますが、それはそのやり方がプライベートと仕事の効率が良く、結果的に時短につながる場合です。平日昼間にプライベートの用事を済ませ、その代わりに夜や土日に、少しの時間を使ってカバーしています。トータルの就業時間はむやみに増やしません

こうしてみると、外資系はビジネスライクで殺伐としている、と思うかもしれませんが、そうでもありません。

気の合う仲間とは夜中まで飲んだり、休日にレジャーに行ったりします。つまり、気の合わない人とプライベート時間は共有しないが、仕事では協力できるこの考え方が外資系で働くには非常に重要です。

こういった割り切りができる人、プライベートと仕事を切り分けられる人が、外資系で上手くやっていけるのです。

年収アップを狙いたい人

外資系転職は年収アップを狙いたい人に最適です。

外資系では日系企業に対抗する必要があるため、日系に比べて転職者への給与は高めに設定されています。また、3〜5年での転職も一般的で入れ替わりが多いので、常に優秀な人材をひきつける必要があり、高い年収が提示される傾向にあるわけです。

外資系では年齢や性別、学歴に関係なく、実績・結果に応じて年収額が決まります。出身大学や高卒、現職の雇用形態のため日系企業で門前払いされ、好条件転職を諦めていた場合でも、結果主義の外資系ではアピール次第で大手企業へも転職が可能。

日系では女性の年収が男性より低い傾向にありますが、外資系での採用は男女同条件です。

外資系なら学歴や性別を気にせずに、年収アップを狙った転職が可能。

外資系では各種手当を期待できません。住宅手当や家族手当、子育て支援、福利厚生は少なめ。全社員に平等に給付される手当は不要で、個人の月給アップに還元して欲しいと考える人は外資系転職に適しています。

日本に進出している外資系企業は、全世界展開で利益を上げている大手の優良企業がほとんどです。日本では知られていなくても、世界では有名企業だったりします。

莫大な資本力を元に、日本やアジア進出の拠点として、多くの外資系企業は東京都を中心とした首都圏や名古屋などの地域に事務所があるので、東京エリアの賃金に対抗して日本企業の平均レベルより高く設定されがち。

外資系の事業撤退などをリスク要因として、不安定と感じる方も多いですが、今や日系企業でも事業撤退や、外資系から買収される可能性は大いにあります。先の事をむやみに心配せず、今のプライベート環境を最適化、さらなる年収アップを狙いたい人に、外資系転職は外せない選択肢です。

未経験からの外資系転職で準備するもの

外資系転職では、英語での面接対策と、英語の職務経歴書が必要です。転職に成功するかどうかは、英語が上手か下手かではなく、万全な事前の準が合否の分かれ道。

求人情報やエージェントから入手した情報を元に、あらかじめ対策をしておけば、安心して外資系転職に挑戦できます。

私が過去6回の外資系転職で成功できた準備方法を御紹介。

外資の真一

私が、過去6回の外資系転職に成功できた準備方法を御紹介します。

英語の面接対策

外資系転職での面接は、通常2回~3回行われますが、そのうち1回~2回で英語面接が実施されます。

英語面接の目的は二つ

  • 英語力の確認
  • 日本語面接と同じ内容を英語で確認

私は13回以上、英語面接を経験していますが、だいたい以下に分類されます。

外資系での英語面接パターン

  1. 日本人の上司や同僚が、日本語で面接した後に数分間英語で面接
  2. 外国籍の上司や同僚が、日本語で面接した後に数分間英語で面接
  3. 日本人が日本語で面接、合間に外国籍社員が英語で面接
  4. 外国籍上司、又は同僚が終始英語で面接
  5. 日本に在籍していない同僚や上司とweb面接

4と5のパターンは、ある程度英語での就業経験がある転職者に対して行われます。

英語力重視ではない転職案件の場合は、3のケースが一番多い。このケースでは、英語力や英語への苦手意識を見ています。

面接例

一次面接:人事+直属上司(日本語)
二次面接:マネージャー(日本語)+外国籍担当者(英語レベルチェック)
三次面接:部門長や役員(英語、又は英語+日本語)

この場合、二次面接で英語レベルをチェック、三次面接は役員レベルでの通常面接となります。

英語面接対策についての流れ

  1. 日本語で十分に練習、破綻しない中身を用意する
  2. エージェントと日本語で模擬面接、フィードバックをもらう
  3. 単純化した英語版を箇条書きで作成
  4. 独り言で、数日間何回も練習
  5. 当日も事前に必ず練習

1や3では、自分の声を録音して確認すると効果的です。

2のエージェントとの確認は、主に転職理由をチェックしてもらいます。対応が難しい場合は、電話やメールで転職理由部分のみのフィードバックをもらう形でもOK。

自分だけで考えた転職理由は、採用側から見ると自己中心的な内容になっている場合がほとんど。まずは日本語で良いので、エージェントにフィードバックをもらいましょう

完璧な英語を準備するより、破綻しない中身を日本語で用意することが重要です。

ストーリーの準備

日本語も英語も丸暗記はせず、キーワードレベルの箇条書きで整理し、ストーリーを作って覚えます。

A: 入社理由
B: 職種を簡単に説明
C: 業務内容詳細
D: 退社理由

このABCDセットを過去の経歴全てで用意します。各経歴のDとAはつながるように準備することで、スムーズに話しの流れを作る事ができます。

例)
D.グローバル環境で◉◉に挑戦したかったので、日系企業を退社

A.◉◉に挑戦できる外資系のオファーを頂いたので入社

面接の冒頭で「自己紹介と簡単な経歴をお願いします」と言われた場合は、ABを簡略化した説明で十分。そのあと相手に質問させて、必要な範囲でCやDを語る流れとして下さい。

冒頭から詳しく話し過ぎると、話が薄まり相手に伝わりません。目次だけを話し、相手が気になるところはフリーディスカッションにすると、良い流れになります。

英語でのフリーディスカッションが苦手な方は、丸暗記したBやCを一方的に話せばOKです。込み入った内容が知りたい場合は、日本語の担当者が質問してきます。

ABCDは手帳やスマートフォンにメモ、通勤途中や何かの待ち時間を見つけて何度も練習。文章を改善しつつ、スムーズにしゃべれるようになるまで練習すれば、安心して英語面接を迎えられます。

英語対策

分からない単語は調べますが、一週間前の練習でスムーズに使えない単語は、面接当日は使わず、別の自分が知っている単語で言い回しを工夫し、記憶しましょう。緊張した場面では、最近覚えた単語は出てこないし、使いこなせません。

できるだけの練習回数を確保する

独り言で何回も練習するのが成功の秘訣です。独り言で言えない文章は、面接当日も出てきません。

覚える英文は文法的に不正確でも大丈夫。SVCのみの単純な文章で良いので、箇条書きで覚え、並べるだけでOK. 間違っている英語がしゃべりやすいなら、今回はそのまま覚えます。

過去形が苦手なら現在形でも良い。場合によっては、接続詞・前置詞も忘れて下さい

例えば、海外工場のアテンド経験を伝えたい場合

I go Germany last year.

Customer go with me.

My staff explain our product.

I support customer.

上記のような文章で十分です。

重要なのは英語力ではなく、相手にアクションを伝えられるかどうか

細かい話は質問してきますし、先方が本当に知りたい内容は日本語で日本人から聞かれます。

日本語で聞かれないし、自分でも話せなかった場合は、それが実力と思って諦めましょう。

面接官の言う内容が分からない場合は、素直にわからない事を伝え、「こういうことですか?」と聞き直すなど工夫します。

英単語が分からないときの対応力も見られているので、臨機応変に対応できるところを見せるチャンス。コツは想像力を働かせ、自分の知っている単語で質問を繰り返すことです。普段から辞書を引かない練習も必要

質問対応も準備する

余裕があれば、英語の質問対策もしましょう。

相手からコチラへの質問

自己紹介に対する、相手の想定質問に答えを準備して丸暗記。これも単純な文章で覚えます。

コチラから相手側への質問

日本語面接と同じで、募集要件をしっかり把握し、的外れな質問、自己中心的な質問は避けます。守られなかったら入社後辞めてしまいそうな、絶対外せない条件は必ず確認。

余裕があればブランドについて分析し、興味をアピールする質問もしてみましょう。英語で質問するのが難しいなら、日本語面接のときに使います。

英会話レッスンは利用しない

面接直前に英会話レッスンを利用しても混乱するだけです。英会話の先生は、ビジネス表現や文法的に正しい文章を教えてくれますが、それを数週間で使いこなすのは無理。

面接の相手も正しい英語を求めているわけではありません。それより、文法が間違っていても、自分の言葉で経歴全体を話せるように、何度も独り言で練習する時間を確保して下さい。

面接当日

面接当日も入念に確認することが重要。なるべく余裕をもって面接会場の近くに到着し、予め落ち着いた徒歩圏内の待機場所を探しておいて、そこで何度も最終練習をしましょう

待機場所が店舗の場合はタバコ臭が付かない、洗面所を使える場所がおすすめ。飲食は最小限にとどめ、日本語と英語面接の独り言練習を可能な限り行います

待機場所を出る前に身だしなみの再チェック。ネクタイや襟、顔面のテカリ取り、口臭などを確認しましょう。

リモート面接

最近はリモート面接が増えています。リモート面接の場合も気を抜かず、10分前までには一旦着席してマイクやインターネット回線、服装などの最終チェックを再度行います。いつも使っているPCだと安心しがちですが、入念にチェックしてください。

基本的にPCで行いますが、最悪の状況を考えて、スマートフォンでも対応できるように準備しておくと安心。PC、スマフォ両方とも数日前に接続テストを実施、システムが正常に作動するかの確認が必須です。数日前に確認しておくことで、Windowアップデートなど、時間がかかる問題を解消できます。

インターネット回線は可能な限り有線を使います。私は、面接時にWi-Fi回線が途切れたことがあるので、それからの面接時は、毎回ケーブルをつなぐようにしています。一階から二階へ届く20mの長さで、ドアの下も通る薄いLANケーブルを購入しました。

電話番等の確認

非常時に備えて、先方担当者とエージェントの電話番号は予め確認しておきます。

試験会場が分からない、ネットにつながらない、などの非常事態にも必ず備えましょう

その他

転職時に絶対譲れない、こだわりポイントがあるなら、予め転職コンサルタントに確認し、答えが得られない場合は、かならず面接で確認しましょう。

こういった詳細部分は、日本人面接者と確認できる場合が多いですが、実務担当者が英語面接のみに出てくる場合もあるので、英語でも準備しましょう。

条件面の質問は、面接後にエージェントから人事担当者へ確認も可能です。

英語の職務経歴書

外資系転職時には英文の職務経歴書(レジュメ)が必要です。

英文レジュメは日本語の職務経歴書に比べるとシンプルに作成して構いません。詳細内容は、日本人の人事やマネージャーが、日本語の履歴書と職務経歴書をチェックするからです。

英文レジュメは外国籍担当者が、転職者の経歴をサラッと確認する程度、詳細は面接で質問するか、日本文を読んだ担当者から確認するのが通常。

外資の真一

私も何回か、外国人マネージャーから「候補者の職務経歴書読んで、要約して」と言われました。

英文レジュメは、英語面接へのつなぎ、レストランのメニューのようなものだと考えて大丈夫です。ちなみに、履歴書は日本語版のみで大丈夫

英文レジュメのフォーマットは、転職エージェント各社が出している見本を参考にして下さい。

JACリクルートメント≫ https://www.jac-recruitment.jp/market/multi-national-company/e-resume/ランスタッド≫https://www.randstad.co.jp/find-jobs/support/skill/resume/
doda≫https://doda.jp/guide/syokureki/resume/stage87.html

英語の職務経歴書を書くコツは、細かく書かないこと。文章はシンプルに、出来れば1ページ、多くても2ページ以内にまとめます。

書類審査は日本語版の職務経歴書と、エージェントのプッシュに任せれば大丈夫。エージェントを利用しない場合は、詳しく英語で書く必要があります。

英文職務経歴書は面接時の案内役と割り切って、簡潔に書きましょう。

最後に私が英文レジュメに書き込んでる項目を大公開。

と言っても大したことはなく、本当に簡素。以下の項目を1ページに詰め込んでいます。

OBJECTIVE(1行)
SUMMARY of EXPERIENCE(3~4行)
WORK EXPERIENCE(各社1~2行)
EDUCATION(1行)
LICENSES(2行)
SKILLS(2行)
INTERESTS(1行)
HOBBIES(1行)
REFERECE(1行)

まとめ:外資系転職を勧める理由

外資系には我々が想像していなかった、異次元の魅力があります。

成果を出し、効率よく仕事を終えて、他の日本人が休んでいない時期に、長期休暇を取り、旅行へ行く。日系では実現できなさそうな響きですが、少しの思い切りで実現可能。それが外資系転職だと思っています。

外資系転職を考えるとき、

スキルを身に付けてから

英語力をつけてから

と考えがちですが、これらは転職時に評価されないし、いつまでたっても転職できません。

それよりも現職で成果又は経験を積んで、転職時にアピールするか、今すぐに転職できる外資系の職場で、3~5年以上経験を積みながら成長し、次のステップアップ転職を狙うのがおすすめ。

外資系は、日系と比べて違う社風に悩まされる場合もありますが、一旦慣れて自分のスタイルで仕事ができるようになれば、収入とプライベートの両方に満足できる生活を手に入れられます

エージェントサービス各社は、完全無料のカウンセリングを用意しているので、悩んだら、彼らに相談し外資系の実情を聞いてみて下さい。あなたに最適な転職案件を紹介してもらえるはずです。

以下にご紹介する4社は、私も2022年〜2023年の転職で使用し、引き続きお世話になっている、おすすめエージェントサービスです。

業界の詳しい情報が欲しい場合は、エージェントと企業が直接コンタクトしている下記2社がお薦め

JACリクルートメント (JAC Recruitment)

グローバル人材に特化したサービスです。
企業と候補者を一人のコンサルタントが担当する「両面型」。
オンライン面談はもちろん、対面での面談も可能。
転職サービスでは珍しく、求職者向けコールセンター完備。

JACリクルートメント公式サイト≫ https://www.jac-recruitment.jp/

エンワールド・ジャパン (en world Japan)

外資系専門の人材紹介会社。
独自の非公開求人情報を紹介されることもあり、外資系を狙うならJACに加えて登録したい紹介会社。

エンワールド・ジャパン公式サイト≫ https://www.enworld.com/

幅広いエージェントから情報を集めたい場合は下記2社がお薦め

ビズリーチ

大手上場企業からベンチャー企業やスタートアップまで、直接スカウトが来るサイト。
ビズリーチは有料サービス部分もありますが、無料で十分使え、私も無料範囲で内定までいきました。サイトが整理されていて、とても使いやすいです。

ビズリーチ公式サイト≫ https://www.bizreach.jp/

dodaX

doda Xはハイクラス求人案件に特化したスカウトサービス
ヘッドハンターから非公開のハイクラス求人スカウトを無料で受け取ることができます。

dodaX公式サイト≫ https://doda-x.jp/

日系企業で働いていても、いつ外資に買収されるか分からない時代。自分から攻める転職も検討してみて下さい。

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